第三の道

選挙目前ですね。交代したばかりの菅総理の経済政策として「第三の道」が提案されました。背後には、ブレーンのひとりとされる大阪大学の小野善康氏の理論があるようです。(この人、変わったキャラクターで個人的には好きです)焦点の消費税率を10%にアップもここから導き出されています。(本当は所得税であるべきですが、まずは取り易いところから取ろうということらしい)

内容を超簡単に説明すると次のようになります。

消費税率を現行の5%から10%にアップ⇒上げた税金分を失業対策に拠出⇒雇用が改善される⇒将来に対する不安が低減⇒サイフの紐がゆるみ消費が増える⇒景気が上向く⇒税収が増える⇒国や地方の借金地獄が改善される⇒さらに景気が上向いて給料も増えてみんなバンバンザイ!

どうも風が吹けば桶屋が儲かる式で、実際にこんなに上手くいくのかしらん?とも思えますね。それに、一旦上げた消費税は(財務官僚も必死でしょうから)仮に失敗に終わったとしてもなかなか元にはもどりません。しかし、市場の自立調整も量的緩和やインフレ目標など中央銀行による誘導もおおかた効果が期待薄の昨今、マクロ経済的にみて、政府がやれることは限られています。あのレスター・サローも云っているように「消費が伸びないと景気回復はない」としたら、確かに多くの失業者を抱えたまま不況、不況と叫んでいても何も前へは進みません。第三では介護、環境、観光等に重点的に税収を充て、産業振興を図るとしています。菅首相もこの時期消費税値上げをぶち上げて、危ない賭けに出た訳です。(ちょっとすごい批判にトーンダウンしていますが)

果たして国民の審判はどう出るでしょうか?

塾長 の紹介

1957年東京生まれ。1981年早稲田大学第二文学部卒業。 医学雑誌編集記者、技術系出版社を経て、1991年より学習塾「自由学舎」(東京都目黒区)の専任講師。2008年新聞記事を題材に作文をする塾「文塾」を立川市に開設。 小・中・高校・大学受験の指導だけでなく、不登校児の学習支援や野外活動指導員としての実績を持つ。
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第三の道 への4件のフィードバック

  1. uncorrelated のコメント:

    第三の道はどうやら、所得再配分を進めることで、消費性向の低い金持ちから、消費性向の高い貧乏人に所得を移転させ、国全体の消費を向上させて景気を拡大する作戦のようですよ。
    拡張的財政と大きな政府を主張するケインジアンでもなく、財政規律と小さな政府を主張する新古典派経済学でもないので、第三の道となるようです。

  2. 塾長 のコメント:

    コメントありがとうございます。
    おっしゃる通りで、金持ちから貧乏人への所得再配分による消費向上、景気拡大を狙っていると思われます。しかし、それなら所得税等から取るのが筋だと思いますが、そのへんは如何お考えでしょうか?宜しければご意見をお聞かせ下さい。

  3. uncorrelated のコメント:

    小野教授はBloomberg のインタビューで、増税する税目について「私は所得税増税を主張している」と述べています。
    http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920020&sid=ayctueSbZz3M
    子供手当ても逆進性が強いので、児童手当てに戻すべきでしょうね。

  4. 塾長 のコメント:

    どうやら小野氏本人もそう云っていたようですね。それにしても何故消費税値上げに化けたのか?選挙に負けては後の祭り。総理はさぞ悔しがっていることと思います。ある調査では今回の選挙で民主から自民その他に鞍替えしたのは20代の若い低所得者層が多かったそうです。金持ち優遇を改める増税案を立てればこれほど負けなかったのでは・・とも思えます。おしえて頂いてありがとうございました。

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