新大学入試改革:やっと文塾に追いついたかな?

2020年から始まる大学入試改革の大枠が発表されました。
これまでの記憶力中心の詰め込み教育から、テキストを読み、自身で考え、文章で表現する能力を重視することへの転換のようです。
つまり言葉によるロジカル・シンキングへの教育の進路変更ということでしょう。
具体的には、国語や数学の記述式問題を増やす予定だということです。
殊に国語では、従来の80分から試験時間を大幅に増やし、長い記述問題を3題にすると発表されています。
この狙いは、基礎としての生徒の言語化能力をアップさせる点にあります。言語化能力とは、従来の英語学習のような語学力ではありません。
(改革では同時に小学校低学年から本格的な英語教育をすることになっていますが、これはナンセンスなことだと思います。いくら英語が流暢でも解釈が未熟で、説明が下手では相手に聞いてもらえません)
それは文章読解力と文字による説明力のことで、リテラシーとも言います。
あの「ゆとり教育」の失敗以降、中教審も文科省も、改革は大学入試から行わなければ効果がないことを学んだのでしょう。
実際に欧州や米国の名だたる大学の入学資格試験では、リテラシーの重視は当たり前のことです。例えばフランスの高校卒業資格試験(センター試験のようなもの)であるバカロレアの問題には次のようなものが出されました。
「芸術家は芸術作品の主人たりえるか?あなたの意見を述べよ。」
日本ではおよそ考えられないような高度な内容ですね。それも理系で出題されています。文塾でも満足に答えられる塾生は(過去にも)いないでしょう。
大学に入れば論文を読みサーベイしてこれに反論を書き、それを発表して批判を受け、また書き直す・・これの繰り返しです。
日本の高校での授業では、殆どない経験です。

やっと大学入試問題が文塾のレベルにまで追いついてきた・・と言えるようになることを期待したいと思います。

塾長 の紹介

1957年東京生まれ。1981年早稲田大学第二文学部卒業。 医学雑誌編集記者、技術系出版社を経て、1991年より学習塾「自由学舎」(東京都目黒区)の専任講師。2008年新聞記事を題材に作文をする塾「文塾」を立川市に開設。 小・中・高校・大学受験の指導だけでなく、不登校児の学習支援や野外活動指導員としての実績を持つ。
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